4月7日(土)中学校、高等学校の入学式が行われました。

平成24年4月7日(土)、本校体育館で中学校、高等学校の入学式が行われました。

平成24年度長崎南山中学校・高等学校入学式 学校長式辞

「創立60周年の南山に新たな歴史の1ページを」

平成24年4月7日 学校長 松本 勝男

 

新入生の皆さん、保護者の皆様、長崎南山中学校・高等学校へのご入学おめでとうございます。心からご入学を歓迎いたします。これから3年ないし6年間、この学び舎で共に力を合わせ、楽しく充実した学校生活を送っていきましょう。中学校に入学した皆さんも高校に入学した皆さんも、今までの生活とは全く違う新しい生活が始まるという意識を持って、気持ちを新たに勉学やスポーツに取り組んでいってください。

今年、南山は創立60周年を迎えます。2年前の秋に立ち上げたブランドコンセプト「伸びる南山、伸ばす南山」は、この60年間に南山が頑張ってきたことを端的に表しています。生徒も教職員も一丸となって勉学やスポーツに打ち込み着実に成果を上げてきたことが、このブランドコンセプトに謳いこまれています。南山の歴史についてはオリエンテーションや宗教の授業でいろいろな話を聞くことと思いますが、どうぞ先輩たちの頑張りに思いを馳せ、南山を自分たちの力で更に良い学校にしていく決意を固めていきましょう。

「伸びる南山、伸ばす南山」というブランドコンセプトはまだ発展の途上にあります。それは、南山が歴史と共にこれからも発展を続けていかないことには、「伸びる南山、伸ばす南山」という心地よい響きも中身を伴わない空しいものになってしまうからです。創立60周年を迎える今だからこそ、60年のサイクルを経て初めの状態に戻る暦と同じように、また新たにゼロから始まるという思いを持って、皆で南山を盛り上げていきましょう。そのためには一人一人が夢を持つことが大切です。夢は大きければ大きいほど、きっと毎日の生活に張り合いが出てきます。勉学でもスポーツでも何でもいいと思います。どうぞ大きな夢を持ってください。

南山60年の歴史を担ってきた先輩たちにもきっと夢があったはずです。夢があったからこそ、その夢を叶えるために苦しいことや辛いことがあっても、そこに楽しみを見い出し、共に学ぶ仲間同士励まし合いながら、一つ一つのハードルを乗り越えて、自分の夢を勝ち取ったのが南山の先輩たちです。そんな先輩たちの努力が結集して、南山という学校は成長を遂げてきたのです。これから南山の歴史に新たな1ページを刻もうしている私たちもまた、先輩たちを見習い、自分の夢を実現させるために努力を惜しまない生き方に徹していきたいものです。

中学校では今年から「読書科」という授業がスタートします。長崎県内では初めての試みであり、創立60周年を記念する1つの目玉です。今日入学式に臨んでいる中学1年生の皆さんが、3年間かけて「読書科」を学ぶ第1号です。これからの3年間、読解力・表現力をしっかりと鍛えて、将来高校や大学で学ぶための基礎作りをし、自分の夢を勝ち取る足がかりにしてください。

一方、高校1年生の皆さんは、在学中にこの長崎で開催される、全国規模の大きな大会に関わることができます。1つは来年の「長崎しおかぜ総文祭」こと第37回全国高等学校総合文化祭、もう1つは再来年の「長崎がんばらんば国体」こと第69回国民体育大会です。このように地元で文化系クラブと運動系クラブ両方の全国大会が立て続けに開催されることは、滅多にあるものではありません。きっと皆さんの中にも南山を代表して大会で活躍する人や大会を運営する係として活躍する人がたくさん出てくることと思います。どうぞ高校1年生の皆さんも、これらの大会を励みに、自分の夢に一歩一歩近づいていってください。

南山は、勉学もスポーツも何事にも一生懸命頑張る学校です。男子校ですから、男同士遠慮なく競い合い、互いを磨き上げていくことができます。男同士のかけがえのない友情も生まれます。南山での3年ないし6年の学校生活を通して、皆さんはきっと男らしく立派に成長した自分に出会うことができるはずです。多くの人たちが語っているように、自分の夢を実現させるために積み重ねられていく努力は、決して自分を裏切ることはありません。たとえすぐに結果は出てこないとしても、努力を積み重ねたことは、必ずや自分の人生の中でプラスの方向に働いているのだということを信じていきましょう。

皆さんが自分の夢を勝ち取ることができるように、先生方も一生懸命お手伝いします。先生方もまた皆さんと一緒に学び、皆さんと一緒に成長していきます。もうお分かりでしょう。「伸びる南山、伸ばす南山」は、皆さんが伸びることだけを指しているのではなく、先生方も皆さんと一緒に伸びていくということも指しているのです。

創立60周年の節目ということで、先生方も皆張り切っています。3年ないし6年間、皆さんにとことん付き合っていきますから、どうぞ皆さんも先生方に思いっきりぶつかってきてください。先生方の夢は、皆さんがこの南山でそれぞれの夢を実現させる足がかりをしっかりつかんでくれることです。大学に進学するにしても就職するにしても、自分の夢の実現のために納得のいく進路を勝ち取ってほしいのです。3年ないし6年後、「南山で良かった」「南山で頑張ったおかげで自分の夢を実現することができそうだ」という思いで皆さんが高校を卒業できることを切に願っています。皆さんと一緒に心から卒業を喜びたいと願っています。

最後になりましたが、保護者の皆様におかれましては、数ある学校の中からご子息の進学先に長崎南山中学校・高等学校を選んでいただき、心から感謝申し上げます。これから3年ないし6年間、ご子息を大切にお預かり致します。「南山に預けて本当に良かった」と喜んでいただけるよう、教職員一同一生懸命頑張ってまいりますので、どうぞ南山の教育活動にご理解とご協力をよろしくお願い致します。

本日ここにお集まりの皆様一人一人の上に神様からの豊かな祝福を心から祈念し、学校長の式辞と致します。

 

●在校生代表歓迎のことば

 

日に日に春めいて、命の躍動する季節を向かえました。本日、この長崎南山学園に皆さんを迎える事ができ、私たちは大変うれしく思っています。新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

今日から皆さんは、長崎南山学園の一員となり、中学生として、また高校生としての新しい生活が始まります。

この南山学園での新しい生活に、不安を抱く人もいれば、期待に胸を弾ませる人もいることでしょう。この学園での生活がより楽しく、充実したものとなるようにみなさんに今日から意識してほしいことがあります。

まず、一つ目は、「やる気」です。何事に対しても「やる気」を持ち、積極的に取り組んでいくことが、自分を成長させることになるのです。勉強に関しても部活に関しても、受身の姿勢で取り組むと、楽しくもありませんし、得られるものは少ないのです。自ら「やる気」を持ち、能動的に取り組むことで、楽しく自分のものになっていきます。どうせやるからには、楽しく自分が成長できるような意識で取り組んでほしいと思います。「やらされている」という意識ではなく、自分から「やってやる」という積極的な取り組みで、様々な経験を、自分のものにしていきましょう。

二つ目は、「継続」です。これは「目標を持ち続ける」ことや「努力し続ける」ということです。目標を持たなければ、人は「やる気」を出すことはできません。そして、自ら努力もしません。どんな小さな目標でも構わないので、目標をしっかり持ち、その目標を達成させるために、努力を続けてください。しかし、努力してもすぐに結果がでるほど南山での生活は甘くはありません。あきらめずに「努力し続けること」が大切なことなのです。「継続」は簡単そうで、とても難しいことです。それでも、出来ないことではありません。皆さんがまず、今日から、しっかりと南山での学校生活で、自分の目標を持ち、その目標達成のために努力を続けていく覚悟を決めてください。

三つ目は、「今を大切にする」ということです。南山での生活はこれまでとは比較にならないほど早く過ぎ去っていきます。学習する時間が増え、部活動もハードになり、やるべきこともこれまで以上に増えていきます。したがって、一つひとつに対して、いい加減に取り組むと、その時間を無駄に使ってしまうことになります。これではこの南山で学ぶ意味がなくなってしまいます。南山での時間は、仲間と切磋琢磨し、自分自身を鍛え、成長していくための大切な時間です。南山での三年間を素晴らしいものにしていくために、「今を大切にする」という意識を、今日から、絶対に忘れないでください。

この三つのキーワード「やる気、継続、今を大切にする」を実行することで自分を成長させ、将来への道を切り開いていけるでしょう。そして間違いなく、皆さんがこれから送る南山での学校生活が楽しく、充実したものになるでしょう。

そう私が言い切ることができるのは、南山にはすばらしい伝統があるからです。学習面では大学進学率が素晴らしく、部活動でも全国大会に出場できるほどの実力を持った部もあります。生徒会では、ボランティア活動をはじめ、さまざまな学校行事の企画運営、長崎県高文連での活動など積極的に行っています。来年の夏には長崎で、文化部のインターハイと呼ばれている「長崎しおかぜ総文祭」も行われる予定です。この全国大会には生徒会や文化部のみなさんが様々な面で関わることになります。これらの充実した活動も、これまでの先輩方が築き上げてきたものです。私たちはこれを守り、繋いでいかなければなりません。先輩方に恥じぬよう私たちと一緒にこの学園を盛り上げていきましょう。

最後になりますが、南山の教育目標は「人間の尊厳のために」です。これは人として大切なものは何か毎日の生活で考えることです。この教育目標に基づいて、「高い人格」、「広い教養」、「強い責任感」の三つの校訓があります。南山の生徒ならばこの教育目標・校訓をしっかりと心に刻み、思いやりのある、向学心に燃えた、自分の義務・責任を果たすことのできる人間になれるよう日々努力を積み重ねていかなければなりません。新入生の皆さん一人ひとりが、それぞれの目標を明確にし、その目標実現のために努力し、南山での生活がより楽しく充実することを祈りながら、簡単ですが、歓迎の言葉とさせていただきます。

平成24年4月7日

在校生代表(高校生徒会長)

山口椋吾

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