経験者だから分かる先輩からの熱いメッセージ。
平和公園に近い浦上の丘に立つ南山は、これまでに1万6千名を超える卒業生を社会に送り出しています。彼らは、南山で培ったカと個々のバイタリティを発揮し、各界で活躍しています。人は皆、与えられた場所と時間、そして能力を十二分に発揮して、「自分の花」を咲かせようと努力します。「みんな違って、みんないい」そんな多くの仲間が、南山にはたくさん集まっています。皆さんの才能を南山で開花してみませんか。
卒業生からのメッセージ
◆東京大学 理科2類 鳥邉 翔
私は2015年3月に長崎南山高校の特別進学クラスを卒業し、現在東京大学理科2類に在学しています。私が東京大学に合格できたのはこの長崎南山高校でしっかり基礎学力を身につけることができ、その上自由に勉強できる環境があったからだと思っています。宿題で何度も何度も繰り返し基礎的な問題を解いていたので、基礎が抜けるということが少なく、真面目にやれば基礎学力は自ずとしっかり身につきました。ちなみに「真面目にやる」をもう少し具体的に言えば、授業で学習したことをしっかり頭に入れて宿題で定着させるということです。ただ注意すべきことは、基礎学力の定着のタイミングには個人差があるということです。私のクラスでは上下の差が激しかったので、皆共通の基礎の課題が長く出され続けていました。基礎は大事ですが、もうさすがに基礎は身についたなと思った時は別の課題を頼んだりするといったことも必要です。ただ単に出された宿題をこなすのではなく、自分の学力をしっかり把握して、先生に相談するなりしてから苦手克服のための課題や、応用の課題を頼みましょう。受験する大学は人それぞれ違うのであって、みんな同じ課題をずっとやっていてもダメだということは考えればわかると思います。自分の志望する大学に合格するためには何をすべきなのかというのを常に頭に入れながら勉強することが一番当たり前で大切なことです。この長崎南山高校の先生方は生徒の頼みをしっかり聞いて、応えてくれます。自分のやりたいように(自由に)勉強させてもらえます。私はよくそれぞれの科目の先生のところに行って自分に必要な課題を聞いたり、問題をもらいに行ったりしていました。もちろん先生方は問題を与えてくれるだけでなく、分からないところは一緒に考えてくれます。最後に、私は周りに東京大学を目指す人もいなかったために1人で勉強するしかなかったけれど、長崎南山高校の先生方や鉄緑会という塾のおかげでなんとか合格することができました。本当に感謝しています。
◆ 東京理科大学理工学部 松?祐季
僕は今、東京理科大学理工学部物理学科に入って物理学を勉強しています。高校2年生のときに、南山で先生からサイエンスキャンプというイベントを紹介していただいて、その企画に参加し、物理学に興味をもったのがこの大学に入ったきっかけでした。サイエンスキャンプでは、筑波の高エネルギー加速器研究機構で巨大な実験装置を見学したり、物理のもっと詳細な分野を専門家から学びました。高校で勉強するものは、理系科目だと公式を覚えるだけで太刀打ちできる試験もあります。しかし、大学ではもっと本質的なことを理解しなければ問題を解くことができません。このイベントに参加することで、勉強の意図を理解し、授業に受ける姿勢が変わり、また、「ただ単に勉強」ではなくこれから役に立つものとしての勉強をすることができました。
南山では、先生方による生徒のサポートが手厚く、授業だけではなく、このように生徒が興味を持ちそうなイベントを紹介したり、モチベーションを上げるような話をたくさん持ってきて、自分たちの知的好奇心を刺激するようなものをしてくれました。それも、先に述べたようなイベントでたまたま僕だけ興味があったから、ということはなく、これ以外にも、先生は一人一人に目を向けていたので、生徒全員に関心のある話をしてくれていました。僕は特進クラスにいたので、朝7:30〜夜6:00まで授業を受けていました。中学のときより圧倒的に増えた勉強量に、毎日が大変でとにかく勉強しか頭になかったときに、先生の話はとてもありがたかったです。
今考えると、大変なのは先生方も一緒で、授業が終わったあとの自習や質問で夜6:00〜8:00まで勉強に付き合っていただきました。それに関してはとても感謝しています。生徒一人一人に真摯な対応をしている姿を見てここまでやってくれる先生に、試験でいい点をとることで恩返しをしようと思っていました。自分のためだけではなく、ここまで手伝ってくれた先生のためにも頑張ろうと思ったのははじめてです。こんなことは他の高校ではできなかったので、南山に入って本当によかったなと思っています。
学校では、生徒同士勉強を教えあったり、みんなで協力してきました。家族と過ごす時間より友達と過ごす時間のほうが長く、信頼関係を築き上げることができましたし、一緒に頑張れるいい仲間をもつことができました。ときには、みんないろいろとうまくいかないこともありましたが、みんなで支えあってきたからこそ、最後まで頑張ることができたと思います。クラスの中で、同級生はお互い仲間であるとともに、ライバルでもあった存在です。勉強から逃げ出したくなったときも、まわりに負けてられないと思って努力してきたこともあり、友達からもいい刺激をもらったと思います。クラスメートとは今も交流があり、大学生活のことを話したり、高校時代の話をしたりしてますが、そんな話をすることで、また相互影響を受け、離れていても共に頑張ることができています。
最後に、最高の先生やいい仲間に出会え、自分を成長させてくれる南山に、是非入ってほしいです。
? ◆同志社大学スポーツ健康科学部 大石 寛
私は2015年3月に長崎南山高校の特別進学クラスを卒業し、現在は同志社大学スポーツ健康科学部に在学しています。私は長崎南山高校で3年間を過ごすことが出来て本当に良かったと感じています。私がそう感じる理由は主に2つあります。
?究極の文武両道を出来る環境が整っている。
?将来の目標を見つけ、それを達成する為の教育を行ってくれる。
まず?についてです。私は、高校に入るにあたって、勉強も部活も絶対疎かにしたくありませんでした。しかし、ほとんどの学校が勉強できるクラスと、スポーツをするクラスとがはっきりと分かれていて、困っていた時に見つけたのが長崎南山でした。長崎南山高校では、特別進学クラスに在籍しながら、県内でもトップクラスの実績を持つ部活動にも入部することが出来ます。これは意外となかなか無い素晴らしい環境だと思います。私はこの環境のお陰で、部活動では県高校総体準優勝、同志社大学、熊本大学合格という納得のいく結果を出すことが出来ました。
次に?についてです。私は高校に入るまで、ただ部活と勉強を頑張ろうとしか考えていませんでした。しかし、高校で素晴らしい担任の先生に出会う事が出来ました。素晴らしいというのはもちろん教え方が上手いなどということもあるのですが、それ以上に、目標を見つける手助けをしてくださり、そして見つけたならば、それを応援して頂けたという意味です。私はそのお陰で、高校3年間の中で、スポーツ科学を研究したいという目標と出会うことが出来たと考えています。これは高校を卒業してからのモチベーションにも繋がります。ただ高校時代を過ごしてきた人は大学に入ってから、目標を探すことになります。しかし、大学というのは学部があって、それによって学ぶ分野が限られます。その時もし「あ、この学部あってないかも」と感じても手遅れなのです。また、高校時代に普段の勉強+aで自分の目標に関する勉強をしていたので、大学に入ってからのアドバンテージにも繋がりました。1年の春学期に、評定が3.7 / 4で学部内3位という成績を収めることが出来ているのもその環境のお陰であると感じています。
?◆茨城大学 教育学部 尾崎 海斗
私は2015年に長崎南山高校の特別進学クラスを卒業し、今は茨城大学教育学部に所属しています。私は南山で勉学はもちろん、人としても大きく成長できました。その要因となるポイントはたくさんありますが、私を変えた大きな要因は、まず、クラスの環境にあります。先生からの、アドバイスもあり、私のクラスの人は皆、長い目で将来を考えるようになりました。どこの大学に行きたいか、という漠然な考えではなく、自分が将来何をやりたくて、そのためにはどこの大学のどこの学部で学びたいかまで考える大切さを、1年生の時点で気づくことが出来たのは大きかったです。そのため、クラスの人達は各々の目標を見つけ、高校で習うことだけでなく、サイエンスキャンプや、職場体験、大学の先生による講座にも積極的に参加しました。クラス内で、目標は違っても、お互いを高め合うような意識が常にあったのが、私の人生にも大きく影響しました。
次に、クラブ活動です。私はサッカー部に所属していたのですが、勉強と部活を高いレベルで両立させるのは難しいというのは、中学の時から先輩の姿を見ていたため、知っていました。それでも私は人として成長したいという思いから、あえて、自分を厳しい環境に置くことに決めました。実際、3年間の両立は決して簡単だった訳ではありません。それでも、部活後にはすぐに着替えて自習をしたり、職員室で先生に個人指導してもらったりなど、工夫して勉強時間を確保しました。時間を有効に使えば決して無理なことではありませんし、この生活のおかげで、努力する大切さを身に染みて感じることができました。茨城大学に通っている現在も私は部活と勉強を両立して日々励んでいます。高校と違って自分のやりたい勉強ができるので、より充実した毎日を過ごすことができています。それも南山高校での3年間が、自分を支えているおかげだと感じています。
OBからのメッセージ?
私はソフトテニスの礎を長崎南山中学校・高等学校で築きました。日々の厳しい練習や遠征を通して、自分自身を磨き、高めていきました。
もちろん、苦しいことや辛いこともありましたが、同じ夢を描く仲間とともに乗り越えることができました。
南山での学校生活や部活動を通して学んだことが現在でも生きています。
日本代表のキャプテンとして臨んだアジア競技大会や世界選手権でチームをまとめ優勝できたのも、南山で学んだ「仲間を信頼すること」が基盤にあったと考えています。
長崎南山高校での生活を通して、良き仲間と出会って下さい。
男同士だからこそ生まれる絆があります。楽しい時、苦しい時を分かち合える仲間が南山に待っているはずです。
九州大学 法学部卒
弁護士になるという目標は、私が長崎南山中学校・高等学校の6年間で学ぶ中で設定したものです。
男子校ならではの明朗快活な雰囲気の中、何でも語り合うことができる学友と将来の夢について話し、智山高校、セント・スタニスラウス・カレッジ、セント・ジョンズベリー・アカデミーとの国際交流をする中で多様な価値観に触れることができ、自分が進むべき道を考えることができました。
そして、最終的に私が進むべき道を選択することができたのは、教育・指導に熱心な諸先生方が、お忙しい中、進路についての相談に乗って下さった上、進路に合った勉強のサポートをして下さったからにほかなりません。
私にとって、長崎南山中学校・高等学校で得た経験、学友及び諸先生方との絆はかけがえのないものです。
皆さんにも長崎南山中学校・高等学校で学び、生活していく中で、かけがえのないものを手に入れ、自分の目標を見出していって欲しいと思います。
私は、高校では部活をすると決めていたので、国公立クラスでしたが、部活動に入部しました。
しかし、部活と勉強の両立は容易なものではありませんでした。そのような中で進路を調べていくと、学業の評定や部活動を評価の対象とする推薦入試のことを知り、文武両道を実践する自分に合っているのではないかと思って受けることに決めました。
受験に当たっては、たくさんの人たちのサポートがありました。
提出する書類の書き方や面接小論文の書き方を先生方にお願いして熱心に指導してもらいました。
また、級友にも面接の練習相手をしてもらいました。
私が合格したのは、自分の力だけでなく、先生方や級友の助けがあっての事だと実感しました。
サポートしてくださった人々には感謝の気持ちでいっぱいです。
自分が努力を怠らなければ、必ず周囲の人が支えてくれます。
南山は自分の周りがサポーターだらけの学校です。
周りの人々を大切にし、そして大切にされる南山ライフを体験してみませんか
特進クラスで勉強中心の日々をすごしてきた私が、毎日欠かさずやってきたことが「ニュースを観ること」でした。
勉強に打ち込む動機は、小さいころからの夢である報道記者になるということでした。
目標とする上智大の新聞学科はメディアに関して伝統ある学科で、試験の中に「ジャーナリズムに関する試問」という私の得意分野の問題・小論文が出題されることもあり、自分の長所をアピールできると思い受験を決意しました。
受験に際しては、先生方に本校卒の新聞記者の方との対談、大学に提出する書類作成、放課後夜遅くまでの小論文や面接の指導など協力していただきました。
目標の達成は、私一人の力では絶対に成し遂げることはできないものでした。
先生方やクラスの仲間、OBの皆さん、そして家族など様々な人の支えがあってこその合格でした。
とても感謝の気持ちでいっぱいです。
『人は一人では生きてゆくことはできない』当たり前のことかもしれませんが、このことを実感させてくれたのが、南山の3年間でした。
?東京大学 大学院卒
私は現大学に入学して8年が過ぎました。考えてみると南山中学校と高校で過ごした6年間よりも長い年月となりました。入学以来常々感じていることは、日々の生活では「決断を迫られる瞬間が数多くある」ということです。人は自由を手にする代償として決断を求められることになると思います。己が責任を持って決断を下す、決断の基盤となる自身の行動規範を確立していくというプロセスは、若者が大人になっていく過程の重要な要素の1つと言えるでしょう。授業の予習・復習を行うか否か、友達と遊びに行くか否か、というものも決断の瞬間でしょう。私は決して学業を常に優先すべきと言ってるのではありません。友人や家族との時間を大切にし、豊かな学生生活を過ごすことはとても大切なことです。重要なのは、1つ1つの決断に責任を持つことです。その決断によって生じる結果が如何なるものであろうとも、納得して歩み続けることです。そうすれば後悔といったものに脅かされることなく、より良い人生を歩んでいけると私は信じています(後悔という言葉は若い皆さんにはあまりピンとこないかもしれませんが)。
そのような決断力を培った場として、私は母校南山を今も誇りに思っています。皆さんの1つ1つの決断が素晴らしい学生生活に向かっていくことを遠方よりお祈り申し上げます。
学校での授業や勉強というものは一見、「社会に出て本当に必要か?」とか、「そんなん知ってても役に立たないし…」と思うことがたくさんあると思います。社会に出て数学や物理の難しい公式を使うことなどないし、歴史の授業で習った偉人のことなんて知らなくても生きていけるのかもしれません。しかし、「分からないことが分かる??ということや、知らなかったことを知るというのは非常に面白い」という気持ちで取り組めば勉強自体は楽しいものになります。面白いと感じるかどうかは自分の気持ちの持ち方次第で、知ることや分かることが楽しいことだと感じてくれば勉強も苦ではなくなります。自分から知ることは楽しいことだと思って積極的に勉強出来たら、中学高校の6年間はより良いものになるのではないでしょうか。
南山で勉強することの楽しさを見出した私は、今、医療の現場で貢献できる人間となるべく日々学んでいます。そして今の勉強も「知ること」の楽しさに満ちあふれています。中学・高校の6年間だけではなく、その先を見すえた指導をしてくださった南山の先生方に、今は感謝の気持ちで一杯です。みなさんも楽しみながら自分の夢を実現してください。
「人間万事塞翁が馬」という故事成句をご存知ですか。人生には良いことも悪いこともあるが、落ち込むことなく浮かれることなく状況に冷静に対応していくことの大切さを伝える故事です。南山に入学する生徒の多くは「特別進学クラス」といえども「公立受験に失敗した生徒」が大半を占めています。しかし、そこで受験の失敗を引きずっていつまでも落ち込むか、それともその状況をバネに反省しながら次のステップに進んでいくかが高校生活を左右することになります。南山に入学後、先生方の厳しくも丁寧な指導や励ましで、すぐ前向きな姿勢で高校生活をスタートすることができました。何事もなく順調に過ぎてゆく人生もあれば、うまくいかない経験にとまどう人生もあるかと思います。私は、躓きを経験したからこそ、南山での高校生活に張りが出て充実したものとなりました。
特進クラスは、勉強はもちろんですが、学校行事にも一致結束して取り組む団結力があり、同じ目標に向かって突き進むエネルギーにあふれたクラスでした。そのエネルギーこそが、厳しい受験勉強に前向きに取り組む雰囲気を作り上げていったことは間違いありません。そして南山の3年間を自信の源としてこれからもがんばっていきたいと思います。
高校入学にあたって私が抱えていた大きな不安は、かなりの遠距離通学が高校生活にとって不利に働かないかということでした。国公立進学クラスは毎朝7時30分から補習があり、始発バスに乗っても間に合うかどうかの時間です。通学時間が長い上に、補習を完全に受講できないのではないかという不安を抱えての高校生活のスタートでした。しかし、長い通学時間も工夫次第では、その時間を勉強しながらの有効な時間に代えることもできるし、補習に遅れても先生方や多くの級友がその分のフォローを買って出てくれて、勉強に支障を感じることはありませんでした。国公立進学クラスは地元の国公立大学を目指している生徒がほとんどですが、私の学びたい理学部は地元の国公立大学にはありません。その様なときに、進路指導の先生や担任の先生からは、たとえ難易度が高くても希望する学部を受験することを優先するようにアドバイスをいただき、そしてそれを実現するための学習方法や受験への準備を細やかに指導していただきました。
たとえ十分に恵まれた状況ではなくても、創意工夫と努力、そして周囲の人々のサポートとアドバイスで自分の夢を実現できることを実感した高校生活だったと思います。